チリチリとした不愉快な感情が
そして私たちは、無能の代償を払うのだ。

死神はいう。寿命の尽きてないお前を向こうに渡して、
何の得がある?

死は、唯一つ絶対に認められた権利だろう。

誰が認めた?

私が。

証人は?

いないね。

あの猫を?

権利はもう、行使されている。

お前は

だまれ。

お前、死神にすがっても何もでやしねえぞ。
無論、おれをぶっ殺しても、どうにもならんよ。

生きてりゃ、その魂すりつぶして。新しい何かができるな?

縋るものがホントに無くなれば。そのときこそ、プレゼントだ。
喜んで受け取るといい。

死神が好きだ。終生、わたしを見捨てることをしないだろうから。
そのとき、万礼の感謝と、喜びで会えるように。

もう何も願ってはいない。最期までただ夢中でいられれば良い。